えびでんす

ンデッ デッッデッ

ブックカバー

友達から誕生日プレゼントにブックカバーと譜面のページオープナーをいただきました。どちらも今まで持っていなかったのが不思議なくらいで、プレゼントにもらえて本当に嬉しいです。最近は会える機会も少なかったのに、なんでそんなピンポイントで私の欲しいものがわかるの…は、私の趣味趣向がずっと変わっていないからですね。それにしても脱帽です。ありがとう。

というわけで早速図書館から借りた文庫本にブックカバーを掛けて、この時間まで読んでいました。辻村深月さんの『光待つ場所へ』。


個人的に一番面白く(面白く?)感じたのは「しあわせのこみち」です。

中学・高校時代の、やたら周りの人と自分の違う部分を求めていた、個性的であろうとしていた恥ずかしい恥ずかしいあの頃や、キラキラした人たちを見て、眩しく羨ましく感じながらも自分は決してなれないと諦め、なろうとする努力もしない今まで(今に続く)、その他(自虐すらできない部分)。数えきれない程たくさんの痛いところをそれはもうぶすぶすと…清水さんが田辺に指摘されたり自覚したりするたびに、清水さんと一緒になって心をざわつかせながら読みました。つらい。

もちろんつらいだけではなくて、絵を描く人にとっては本当に子供騙しに対する葛藤があるんだろうなあ(辻村さんはなんでそんなの分かるんだ)だとか、田辺、既視感…だとか。

私の周りにも田辺みたいに、ヘラヘラしているように見せて切れ者で、ふとした時にいきなり言葉でダイレクトに刺してくる(そして背が高くて顔が少し良い)みたいな人がいて、あれか…って感じでした。絶対に彼を好きにはなりませんが、しかし彼から学んだことは多いです。それこそ清水さんみたいな…やめましょうねこの話。


人に勧めたいような勧めたくないような、やっぱりどちらかというとギリギリ勧めたいような本でした。

全体的にカラフルですよね。


p.s.  

キラキラに対する憧れと諦めについて。恩田陸さんの、確か『ブラザーサン・シスタームーン』に

女子大学生であって女子大生でない

みたいな表現があって(うろ覚えです)、それを読んだ当時「(それね…)」と静かに強く共感したことを思い出しました